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2006年01月22日

四季折々を感じる・楽しむ 二十四節気

日本型LOHAS 二十四節気を生活にとりもどす

LOHASについて研究をすすめるうちに、自然を感じる、自然を生活に取り入れるということが大切なんではないかと改めて思うようになりました。
昨年の東京の紅葉は街でもほんとうにキレイでした。
それは、私自身の五感が少し澄んでいたのか、寒暖の差でキレイに色づいたのか、定かではありませんが、いずれにしても美しいものでした。

さて、日本の生活文化・芸術は、八百万の神が宿る自然に感謝し、その美しさを讃えることから始まったということができるのではないでしょうか。
芸術を鑑賞する心は、自然を五感で感じることにも通じます。
そこで、私たち日本人の暮らし、生活文化の源となっている太陰暦から、季節を表す言葉である二十四節気や雑節と、その日にとりおこなわれる行事について少し調べてみました。

日本で太陽暦が使われるようになったのは1873年(明治6年)ですから、約130年前までは「太陰太陽暦」、いわゆる陰暦(旧暦)とよばれるものが使われていたのです。

二十四節気(にじゅうしせっき)は、今でも立春、春分、夏至など、季節を表す言葉として
用いられています。1年を春夏秋冬のそれぞれを6つに分けたもので、「節(せつ)または節気(せっき)」と「気(中(ちゅう)または中気(ちゅうき)とも呼ばれる)」が交互にあります。

二十四節気は、農事、神事にかかわりが深く、いつ植えればいいか、いつ収穫すればいいか。五穀豊穣を願う季節ごとの行事に基づいています。
地域ごとの気候風土に培われた多様な生活の知恵、価値観などもここから発展してきているのではないでしょうか。

また、二十四節気と同様に季節の移り変わりの目安となるものに雑節(ざっせつ)や、季節の変わり目の五節句などがあり、今でもこれらに合わせて年中行事などが家庭でも行われています。LOHASな生活には、このように暦に即した、その時々の自然を感じ、感謝する意味で節気ごとの行事を生活に取り入れていきたいものです。

【二十四節気、雑節、節句】

以下のうち※印がついているのは雑節と節句です。

※節分(せつぶん)2月3日 
  もとは四季にあったが、のち春だけについていわれるようになった。
  立春の前日のことで、豆まきなど邪気を払う行事がなされる。
  太巻き寿司を恵方(縁起の良い方向)を向いて食べることも。

<春>
立春(りっしゅん)1月節 2月4日頃
雨水(うすい)  1月中 2月19日頃

※上巳(じょうし)の節句 3月3日
  穢れを移した人形(ひとがた)を川や海に流すなど。
  桃が咲く頃で、自然の生命力で厄災を払う行事。

啓蟄(けいちつ) 2月節 3月5日頃
※彼岸(ひがん)春分の前後の3日ずつ計7日。
  初日を彼岸の入り、当日を中日(ちゅうにち)、終日を明けと呼ぶ。
  日本固有の先祖を供養するもので、ぼた餅やおはぎ、
  海苔巻きやいなり寿司を仏壇に供える。

春分(しゅんぶん) 2月中 3月21日頃
清明(せいめい)  3月節 4月5日頃
穀雨(こくう)   3月中 4月20日頃

※八十八夜(はちじゅうはちや) 5月上旬
  立春から数えて88日目をいい、種まきの目安の日。
  新茶の摘みとりも行われる。

<夏>
※端午(たんご)の節句 5月5日 
  菖蒲やよもぎを軒先につるしたり、風呂に入れて無病息災を願う。
  江戸以降、男の子の節句に。

立夏(りっか)   4月節 5月5日頃
小満(しょうまん) 4月中 5月21日頃
芒種(ぼうしゅ)  5月節 6月6日頃

※入梅(にゅうばい)6月中旬
  二十四節気のうち、芒種の後の壬(みずのえ)の日。
  梅雨はそれから31日間とされる。

夏至(げし)    5月中 6月21日頃

※半夏生(はんげしょう)6月末頃
  天より毒気を下す日という。夏至より10日後とされる。
※七夕(しちせき)の節句 7月7日
  中国の牽牛・織女伝説と、日本の棚機津女(たなばたなつめ)伝説が混ざったもの。
  江戸から軒先に短冊をつけた笹竹を立てるようになった。

小暑(しょうしょ) 6月節 7月7日頃
大暑(たいしょ)  6月中 7月23日頃

<秋>
立秋(りっしゅう) 7月節 8月8日頃
処暑(しょしょ)  7月中 8月23日頃

※二百十日(にひゃくとおか)9月上旬
  立春から数えて210日目の日。必ず暴風雨があるとされる。

白露(はくろ)   8月節 9月8日頃

※重陽(ちょうよう)の節句 9月9日
  菊に長寿を祈る日。菊をひたした菊酒などで悪気を払う。
※二百ニ十日(にひゃくはつか)9月中旬
  立春から数えて220日目の日。二百十日と同じ意味を持つ。
※彼岸(ひがん)秋分の前後の3日計7日。
  初日を彼岸の入り、当日を中日(ちゅうにち)、終日を明けと呼ぶ。

秋分(しゅうぶん)  8月中 9月23日頃 
寒露(かんろ)    9月節 10月8日頃
霜降(そうこう)   9月中 10月24日頃

<冬>
立冬(りっとう)   10月節 11月7日頃
小雪(しょうせつ)  10月中 11月22日頃
大雪(たいせつ)   11月節 12月7日頃
冬至(とうじ)    11月中 12月21日頃
小寒(しょうかん)  12月節 1月5日頃
※人日の節句(じんじつ)1月7日
  七草粥を食べて一年の無病息災、豊作を願う。

大寒(だいかん)12月中 1月21日頃

【その他雑節】

社日(しゃにち) 春分、秋分に最も近い戊(つちのえ)の日で、1年に2回ある。
  春は種まき、秋は収穫の時期にあたるところから、春には豊年を祈り、
  秋には成熟を祝う行事をそれぞれ行う。

土用(どよう) 立春、立夏、立秋、立冬の前18日間。
  この期間は、土公神(どくじん)が支配するといわれ、
  土を犯すことは忌むべきこととされた。
  季節の変わり目にあたるため、農作業など大仕事をすると
  体調を崩しやすいなど先人の知恵が。


出典:国立国会図書館 WEBサイト http://www.ndl.go.jp/koyomi/index.html
日本文化いろは辞典 http://iroha-japan.net/ などを元に作成

◆おすすめの本

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挿絵がキレイで、質の高い、ギフトにも好適な一冊です。
折々ページを開けて和んでいます。

Writing: owadajunko

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