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2008年01月31日

『ロハスビジネス』(朝日新書) 発売のお知らせ

前作『日本をロハスに変える30の方法』を出版して2年。国内外のロハス企業を訪ね、経営者にインタビューを重ね、米国ロハス会議に参加。そして、昨年からは、地方の活性化にも関心を寄せ、各地を訪問させていただき、意見交換させていただきました。

今回朝日新書から出版する『ロハスビジネス』は、構想から1年、取材を始めたのが昨年6月。8ヶ月をかけて書きおろしました。大手書店、アマゾンなどでご購入いただけます!

帯の「地球が良くなる!利益も上がる!」気に入っています(笑)

※「日経MJ」 身につく読書「ロハスビジネス」で紹介されました。(2/22)

「日経グローカル」にも書評が。地域おこしにロハスの視点(3/3)

※「朝日新聞」書評にて「地域活性化や再生につなげる試み」と紹介されました。(4/20)


◆ 日本のCSR消費をリードする「ロハス層」

ロハスについては、言葉のブームは05年に起こりましたが、その後も、都市の意識の高い消費者を中心に、ロハスのライフスタイルを好む人たちは増える一方です。ご存知のように、地球温暖化を心配して省エネに取り組んでいる人も、無農薬野菜を好む人も年々増加しています。そして多くの人が「商品を買うのなら、環境対応や社会貢献に熱心な企業のものを買いたい」と言う時代が到来しています。

ワークライフアンバランス、低い食糧自給率、消費偏重社会、企業の不祥事、そして気候変動。こうした日本人が直面している諸問題を改善し、持続可能な社会を創るためのキーコンセプトがLOHAS(ロハス)であると考え、すでにビジネスや地域活性化の現場で具体的な成果を上げている国内の先進事例をリサーチしました。

◆ ビジネスのエコ化や地域活性化に取り組みませんか

本書は、ビジネスのエコ化を模索するビジネス関係者、および地域活性化に関わる人に向けて、ロハスビジネスの指南書として、ロハスを取り巻くビジネス事情のすべてをわかりやすく解説しています。

第1章では、ロハスビジネスが盛り上がっている実情を詳しく取り上げ、第2章では、日本の消費をリードするロハス層の人々がどんな考え方をしているのかを調査結果をもとに多角的に解説しています。

第3章は(本書の中心です)、実際のビジネスの現場でロハスがどのように実践されているのかをまとめた事例集です。18の企業を初めて四つのタイプ、フロンティア型、ミッション型、独立起業型、そして経営戦略型に分類して、それぞれの特徴を探りました。

また、第4章では、地方活性化にロハスが活かされている事例を7つ取り上げました。地方の苦境はさまざまに報じられていますが、ロハス的志向が元気を取り戻す一つの答えになることをお伝えしてします。

第5章ではロハスビジネスに共通するルールを五つに絞って紹介。そして、第6章は実践編で、自らロハスビジネスに取り組みたいと考えている人たちにロハスビジネスの始め方の基本的をお伝えしています。

本書の取材とその分析を通じ、ロハスというコンセプトはビジネスや地域活性化に活かすことができ、そうした事業を通じて“人と地域と地球が元気な社会”を実現する可能性をさらに確信いたしました。

◆ 日本でも広がるロハスビジネスの輪

LBA(ロハス・ビジネス・アライアンス)は、ロハスの考え方を取り入れたビジネスの輪を広げていきたいと、昨年7月に設立した団体です。隔月でセミナーやビジネスマッチング、交流会などを開催し、昨年11月には、eco japan cup2007にて「環境ビジネスウイメン賞」を受賞いたしました。会員数は1月末現在で88ほどですが、衣食住から金融、自然エネルギーなど、多岐にわたる業界の企業や個人事業主、そして起業を目指している個人が参加しています。(本年2月末に有限責任中間法人登記を予定。)

LBA会員で『ロハスビジネス』に取り上げている企業は9社。フロンティア型に「生活の木」(ハーブ、アロマテラピー)、ミッション型に「オクタ」(自然素材リフォーム)、「ECOMACO」(トウモロコシ由来の婦人服)、「エイワット」(自然エネルギー)、「チームネット」(環境共生型コーポラティブ住宅)、独立起業型に「MPSフローラルマーケティング」(花卉業界のエコ化に取り組む団体)、「サスティナブルインベスター」(投資会社)、「イーココロ!」(クリック募金)、そして経営戦略型として「阪急キッチンエール」(食品の宅配事業)です。


◆ 『ロハスビジネス』内容(目次)

第1章 いま、なぜ「ロハス」なのか
鈍感になっている私たち/問題はロハスで解決できる/ロハスの考え方/カウンターカルチャーから生まれた「もう一つの道」/ロハスビジネスの誕生/広大なマーケット、主要分野は五つ/日本でも急速に普及/ロハスは日本にピッタリ/どんな未来にしたいですか?

第2章 ロハスな人たちの横顔 
カーボンオフセット結婚式/実はたくさんある「ロハスに出会う瞬間」/4人に1人はロハス層/環境・CSRに高い関心/日本の伝統文化を再認識、商品選別にもこだわり/年収も高く、社会を引っ張る/カーボンオフセットにも高い関心/典型的「ロハス人」の一日/ロハスで生活はこう変わる

第3章 これがロハスビジネスだ! 良心が経営と社会を変える
1.ロハスビジネスの4つのタイプ
2.経営戦略型 ~ビッグビジネスが熱くなっている
 2-1 「使い捨てない充電地」が大ヒット (三洋電機「エネループ」)
 2-2 非中核事業にロハスを取り入れてイメージアップ (阪急キッチンエール、小田急電鉄「アグリス成城」)
 2-3 「お客様に選ばれる会社に」 (大和証券グループ)
 2-4 リゾート運営の達人 (星野リゾート)
3.ミッション型 ~「あるべき社会」を実現するために
 3-1 住宅リフォームで「脱塩ビ」 (オクタ)
 3-2 土に還る素材しか使わない (ECOMACO、genten)
 3-3 我こそは「伝道師」なり (エイワット、イースクエア)
 3-4 「快適な住まい」をつくる社会システムを (チームネット)
4.フロンティア型 ~世の中が後からついてきた
  4-1 「家族の絆が大切にされる時代が来る」 (サンクゼール)
  4-2 「青春の尻尾」を引きずり続け、社会のモデルをつくる (大地を守る会)
  4-3 オール自前主義でハーブ・アロマテラピーマーケットを創造 (生活の木)
5.独立起業型 ~ソーシャルアントレプレナーたちの挑戦
  5-1 海外体験がバネに (マザーハウス、サスティナブルインベスター、「イーココロ!」)
  5-2 第二の人生を捧げる (MPSフローラルマーケティング) 

第4章 ロハスなら地方も活きる
  1.「本物」をロハス層に提供する
  2.「人間力」をどう構築するか (長野県小布施市/長野県飯山市/東京都八王子市)
  3.地元資源のブランディング (岩手県葛巻市/島根県大田市)
  4.お金の集め方・集まり方 (千葉県我孫子市/長野県飯田市)

第5章 ロハスビジネスの黄金ルール
 ルール1 経営者自らがロハスの価値観を持つ
 ルール2 ミッション経営を行う。環境・社会的責任のビジョンを持つ
 ルール3 オリジナリティを大事にし、品質やデザイン性に関し基準を持つ/ロハスに「デザイン性」は欠かせない
 ルール4 ステークホルダーと共感・信頼関係を築く
 ルール5 収益性・社会性そして透明性を追求する/ロハス度チェックリスト

第6章 ロハスビジネスの始め方
ビジネスの分野にこだわらない/企業におけるロハスビジネスの可能性/最初に「やりたいこと」を考える/足りない点があるなら「課題」を書こう/新しい「業界地図」を作ってみる/さらに踏み込んで「価値」を考える/プロジェクトの成否を決める「5W2H」/独立して起業する場合の注意点/人脈ネットワークこそ財産/副業、週末起業でも始められる

◆『ロハスビジネス』 (朝日新書) 756円(税込み) 全国の書店、インターネットで販売開始

ロハスビジネス (朝日新書 97) (朝日新書 97)
大和田 順子 水津 陽子
朝日新聞社 (2008/02/13)


◆応援メッセージ

木全ミツさん ザ・ボデイショップ、ジャパン創業社長 /元国連大使/NPO女子教育奨励会理事長

いったん問題意識をもったら計り知れない英知、力を発揮することのできる日本人。この本には、その具体的な実例、素晴らしい日本人の生き様が紹介されています。これらの実例を刺激に、無限の可能性を持った日本の社会、日本人の力が次々に発揮され、21世紀における日本の企業経営のあり様が、また、日本人の生き様が、世界のモデルになっていくことを期待して止みません。 


岩元貴久さん  ボブ・プロクター著 『宇宙を味方にしてお金に愛される法則』 監訳者 
 
本書は、タイトルに「ロハスビジネス」とうたっいる。(中略)しかし、大和田順子、水津陽子の両氏は、LOHASの意義は事業活動だけにとどまらないことを、本書を通じて提唱していると感じた。ロハスとは、直面する環境破壊、地球温暖化問題への対策だとか、事業としてこれから魅力的なマーケットというだけでなく、わたしたちの存在意義を問う生き方そのものであることに氣づくことができた。本書により、ロハスが「流行り言葉」であった時代は幕を閉じ、わたしたちの生活に根付いた生き方の代名詞となることだろう。経営者をはじめ企業活動に携わる人はもちろんであるが、学生や主婦をはじめとした広く一般の方々に本書を読んでもらいたい。  


中山マコトさん キキダスマーケティング 『バカ売れキャッチコピーの本』 著者 HP
  
「ロハス」・・・これからのビジネスには間違いなく不可欠な視点。 ロハス!って言われてもね~、僕には縁のない世界だし!ってずっと思っていました。 ロハスと僕のビジネスなんて、所詮アンマッチだとも思っていました。 でも、この人の話を聞いて、決してそうではないコトを知らされま した。 「ロハス」・・・これからのビジネスには間違いなく不可欠な視点 だと思います。 友人、大和田順子さんが、素敵な、本当に素敵な本を書き上げてく れました。「同じ価値観を持つ人と一緒に進めるビジネスは楽しいし 、うまく行く確率も高くなる。」 僕自身、一番大事にしている考え方が、図らずもこの本の 「おわりに」に書かれていました。


山本拓己さん 株式会社オクタ 代表取締役社長 

スモールビジネスでも本物で多様な独自性を発揮する。 「エコ経済革命」の著者レスター・ブラウン博士が、グローバライゼーションからローカライゼーションへ向かうことが社会問題の解決に向かうことだと言っているように、この著書に出てく企業や地方には、まさにたった一人の経営者(リーダー)の問題意識や志が出発点となって独自のビジネスへと展開しています。そして草の根のような第一歩から始めて組織やコミュニティーを築き上げていった歴史がオリジナリティとなり、際立った独自性をもつビジネスモデルを生み出しています。  
 

井手敏和さん LBA共同代表/ ジーコンシャス(株)代表取締役
 
「ロハスビジネス」は、そんなロハスの原点であるビジネス視点に立ち返り、日本における先駆者達の豊富な事例を紹介し、この分野での事業に含まれる大きなビジネスチャンスを明らかにするとともに、企業としての心構え、ビジョン、具体的なビジネス構築に至る「ロハスビジネスの始め方」も明らかにするという、いわば「ロハスビジネスの教科書」的な内容となっている。数年前にはITで起業し成功することが成功モデルであったように、人々の健康にも地球環境にも貢献しながらも、高収益を上げていくグリーンでロハスな事業からのサクセスストーリーが生まれるきっかけとして、本書を数多くの起業家や経営者に読んで頂きたいと願う。


和田達哉さん (株)パーセンプション 代表取締役/「スピリチュアルボイジャーズ」主宰

新しい時代の経営のヒントとしてもオススメの本。 ロハスについては、ライフスタイルに関するものが多かったのですが、 ロハスビジネスにフォーカスして書かれている本は、類書があったでしょうか? ロハスはビジネスになる。実際に、日本人の4人に1人がロハス思考と 言われているので、そう考えただけでも、大きなマーケットが想像できますが、 いったいどういう市場であり、企業はどのようにこのマーケットを活かせるのか・・・ 試行錯誤の企業も多いと思います。 そんな中で、この本は、ロハスとは何か。なぜ、ロハスなのか。といった基本的な 事柄から、実際にロハスをビジネスにして成功した企業や自治体の取り組みなどが 数多く紹介され、ビジネスチャンスをどう活かしていったのかという事例は、 とても参考になりました。 要点が、わかりやすくまとめられて、読みやすく、また情報ソースとしても使えるし、 新書なのでお手軽か価格だから会社に一冊あると、新しい時代の経営のヒントとしても オススメの本だと思いました。


◆ 読者の方からの感想

さっそく、読んでくださったという兵庫県にお住まいの農業関係の方から感想をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

「初めまして,山岸と申します.
先日,『ロハスビジネス』を購入させていただき,興味深い内容に一気に読ませていただきました.

私は農業関係の機関に勤めており,食農教育や地産地消に携わっており農業を中心としたロハスは知っていたのですが,ジュートを利用した山口さんの衣類,百貨店での宅配事業などロハスビジネスは多くあり,また収益性の面においても継続可能ということが分かり大変勉強になりました.

しかし私は農村の持つ文化に危惧を抱いております.
現在,農村・農業の持つ価値が見直されグリーンツーリズム,食農教育,地産地消など積極的に展開しております.
本書でも挙げられておりましたが,農業を担っているのは65歳以上の高齢者が大半であり,この10年で著しい農業離れが進むと思われます.
そのため,今までの小規模で大量の農業経営から担い手や集落営農など地域を一体とした大規模な農業経営に軸を移行しようとされています.
その流れはWTOやFTAといった国際化の波に助長されると思われます.
確かに安全・安心な農産物を提供することでロハス層に受け入れていただいてると思います.しかし,大半の消費者は安価な外国産の農産物を購入しているのも現実です.
国際化の流れで関税が撤廃した後の農村が持続し,さらに日本の食糧をまかなえるよう各農村がビジネスとして上手くいくようになればと本書を通して考えらされました.考え,実行した成功モデルは多くあるのでそれぞれの地域性にあったビジネスモデルを構築できればと思います.

ロハスを通して,農業を知らない子供たち,さらにはその親世代に日本農業を訴えたいと思いました.
ビジネスとして成立しているという点で非常に参考になりました.
新しい事例があればまた勉強させていただきたいと思います.
どうもありがとうございました。」

山岸さん、感想ありがとうございます。
私も1章の冒頭で書きましたが、国内の食糧自給率や国産材の時給率が大変低いことは大きな問題で、このテーマに私自身も、ロハスの視点から考え、改善に向けた取り組みに参画していきたいと思っています。

Writing: owadajunko

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