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2006年03月01日

お雛さまも京風 「京風ロハスな暮らし」第3回 (3/3)

                          ジャーナリスト・コラムニスト 木下明美

知り合いの京娘のpatoちゃんが「早く出さなきゃなぁ、と思っているうちに桃の節句ぎりぎりになり、
出したらもうちょっと眺めていたいなぁ、と思うようになり、気が付いたら4月目前で片付けるのも
億劫になり、『うちは旧(暦)でやる』という適当な言い訳をするのが、毎年のことになっております」と
いっていますが、確かに言えてます。うちは2月中旬にお雛さんを出しました。
いつ見ても美しいお顔です。

京雛.jpg

お雛さんの並び方ですが、京雛は女雛が右、つまり向かって左にきます。
全国的には、特にデパート系のお雛さまは、向かって右が女雛です。
婚礼とかすべてのフォーマルな並び方はそうなのですが、しかし、そこが、千年の都はちがうのです。
雛祭りはおんなの祭りですから、このときぐらいは、女雛を上席にしてあげよう、というやさしきご配慮。
そういう文化とセンスが“京のほんまもん”にはあると、私は思っております。

京雛を飾る場所としては格好のスポットである床の間。
障子越しの光線と雪洞の灯りでお雛さまが美しく映える和風の光と影の美。
あるときうちに遊びに来られた京都のご婦人が、「丸平どすな!」とおっしゃったのには、びっくり。
他所のとの違いがそれほどわかるんでしょうか?有職雛「丸平大木人形店」のものです。

玄関には日本画家だった夫の父の色紙を掛けました。
紺屋の白袴で父の作品は他所でしか見ることができないので、
老後は父の絵を訪ねる旅をしたいと思っています。
同志社大学、京都大学にもあるはずらしいのですが、大学闘争を経て今はどうなった
かわからなくなったとか。

seyo-hina.jpg

昨年は、ふたりの娘たちに3週間違いでそれぞれに女の子が誕生したものですから、娘2人、孫娘2人、
そして、うちから他家に「嫁いだ」(もうこういう言葉は死語ですが)下鴨の夫の姉も呼んで雛祭りをしました。
近くの「三友居」さんから雛祭りの仕出しのお弁を持って来てもらって、おんなの中にオトコがひとり~!
夫はお相伴でした(笑)ひと呼びのときには、仕出し屋を使うことが多い京都には仕出しの食文化があり、
それも集まりの楽しみです。
今年は、私の仲良しのおんな友だちを招いておちらしで雛祭りをしようかと思ってます。


Writing: owadajunko

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