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2006年04月03日
京の花だより 通称「哲学の道」沿道住民は逃げ出したい!
「京風ロハスな暮らし」 第5回 木下明美
関東はもう桜が満開らしいですが、京都はまだ寒く一分咲きです。
京の北の方ではなごりの雪も降り、うちの周辺でも桜ならぬ風花が舞っていました。
一分咲きの疏水ベリの桜とユキヤナギ(4/2)
私は通称「哲学の道」に住んでいますが、私たちは「疏水ベリ」としか言いません。
この疏水は川ではなく琵琶湖の水を京都に運ぶための運河で、東山山麓を南禅寺から
銀閣寺に向かって南から北に流れています。
ここは年々全国的に知られる花の名所となり、皆さん、いいところにお住まいですねと
おっしゃってくださいますが、うれしかなしい地元民です。
先ず、ピーク時には平日でも車が出せない。こちらにすれば、生活道路なのに!
花見客に遠慮してというか、とても出せる状況ではないほどに、ぞろぞろぞろぞろ!!
もっと他にも桜はあるのに〜それで、車を思い切って手放し、ガレージは柴犬の
格好の遊び場になっています。冗談で、緋毛氈でも敷いて茶店でも出せばとか、
今の時期だと貸しガレージにして細かく儲けるとかしては、などと
周りはご提案してくださいますが(笑)
車のない生活に切り替えて早10年になりますが、おかげで歩くことが日常となり、
健脚で足首は引き締まり、自分でも言うのもなんですが、自慢のレッグをご覧あれ!
もちろん車のローンからは解放され、諸経費はいっさい不要という経済的メリットは絶大。
必要な時にはいくらタクシーを使っても京都駅まで2千数百円だから、しれたもんです。
先日、花見シーズン到来でこの沿道ではいっせいに草取りと清掃がありました。
新婚時代から律儀に欠かさず参加して30余年。それなりに地元民は大変です。
とはいえ、夕方の法然院の鐘が鳴る頃にはこの道も落ち着きをとりもどし、
地元民しか通らない従来の静かな生活道路になります。百聞は一見にしかず、
皆様もいちどシーズンオフに歩いてみてください。私は新緑の頃がいちばん好きです。
自慢の夜桜の帯 (夫の父である日本画家が描いたと思われる)
Writing: owadajunko