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2007年02月10日

年間700万冊の本を回収する日本最大のオンライン中古書店「ネットオフ」

以前から「ヤフーオークション」を、自宅にある要らなくなったものを、他の人に利用してもらう仕組みで、しかもお小遣いが入るお得なリサイクルと思っていたのですが、昨年知り合った、「ネットオフ」の黒田さんが取り組んでいるビジネスも“リサイクル”がコンセプトでした。

「ネットオフ」は、中古本販売の「ブックオフ」のインターネット版です。社長の黒田武志さんは、トヨタ自動車に務めていましたが、起業したいと思い、ブックオフコーポレーション(株)の起業家支援制度に応募。この制度の第一号として、1998年(株)ブックオフウェーブを設立し、代表に就任。一時は三重県を中心に7店舗を運営していました。
その後、2000年にイーブックオフ株式会社を設立、オンライン中古書店「eBOOK OFF」を開設しました。

通販会社やIT会社と次々に提携し、順調に取扱量を増やしています。取扱量が増えている理由は、「生活者の部屋を手軽にきれいにしたい。」というニーズにあるといいます。引越しや、年末の大掃除の際に、本が沢山でてきますよね。それをダンボールに詰めて宅配会社に電話して取りに来てもらい、着払いで送るだけです。あとは、本の代金が計算され、メールで連絡が来て、承認すると口座に振り込まれるというプロセスです。本を近くの古本屋さんに運ぶのも結構手間がかかりますから、これなら手軽ですね。通販会社との提携は、商品が配送された箱を古本を配送する箱に使えるようにしているとのことで、なるほどっ。

今では、年間700万冊の本を回収する日本最大のオンライン中古書店への成長。年間の売上も16億円を超えるそうです。700万冊ですか?と確認しましたが、「一件あたりの買取は、平均でダンボール2.5箱、冊数で100冊以上です。引越しや大掃除の片付けで利用されることが多く、まとめて処分する方が多数いらっしゃる状況です。」とのこと。
月間6,000件×100冊×12ヶ月=720万冊。確かに。

また、今年1月より、買取1件につき同社が50円をNPOに寄付する「スマイル・エコ・プログラム」を開始されました。森林保護や途上国の支援など、5つの寄付先から選ぶことができます。月30万円、年間360万円がNPOに寄付されることになりますね。さらに、顧客側も寄付を申し出れば、買取代金の中から、金額を指定し、寄付することができるそうです。部屋が片付いて、本を捨てずに済んで、さらに寄付できるとは“ハッピーループ(思いやりの循環)”な仕組みで嬉しいですね。

あと消費者視点で言わせていただくと、本を配送する際に排出しているCO2を相殺するしくみがあるとさらに後ろめたさが無くなるかもしれません(笑)。

今後は、子供服やスポーツ用品のリサイクルも計画しているそうです。使えるものは捨てないで!もったいない!
部屋に不要な本が山積になっていませんか?

※ ネットオフ会社概要
http://www.ebookoff.co.jp/netoff/index.html

※ スマイル・エコ・プログラム
http://www.ebookoff.co.jp/smile/index.html

Writing: owadajunko

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