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2007年05月08日

心も身体も解き放ってくれるファッション「ECOMACO」

素材や染色面で環境配慮していて、着心地が良くて、ナチュラルなイメージで、手入れが簡単な服は無いかしら・・・
この一年、ずっと探していたのがLOHASなファッションアイテムでした。

◆ とうもろこしからできている繊維

そして、この4月に出会ったのが、長野在住のデザイナー岡正子さんが主宰しているブランド「ECOMACO」(エコマコ)です。長野講演の少し前にいただいた一通のメールが始まりでした。WEBサイトを拝見すると、柔らかく透明感のある、やさしい色合いの美しい服の数々が・・・ 岡さんのお住まいが長野と知り、これも何かのご縁と講演終了後、ショップを訪問することに。

お話をうかがいに来たはずなのに、ショップに入るなり、視線がその服に奪われてしまいました。質感、色合い、デザイン。素材はトウモロコシからできたポリ乳酸やシルク。シワ加工がされていているのですが、規則正しいプリーツではなく、何とも言えない自然な、水流を思い起こさせる立体感が。ポリ乳酸繊維製品は、熱に弱く(融点は約170℃)しわになりやすいという特性があるので、岡さんは最初から皺加工をしてしまうということを思いついたというのです。

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透明のトルソーの中にはトウモロコシが

染色はいずれも淡いのですが、パステルのような甘い色ではありません。かといって、冷たいのでもなく、ほどよい感じなんです。グリーンはアロエ、黄色はヒノキ、ピンクは桜からといった具合です。季節限定で和菓子やさんが使った豆の搾りかすなども染料にするなどもされています。

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この透け感が肌を美しく見せる!

まずは気になるアイテムを片端から試着し、コーディネートを決めてからお話をうかがうことにしました。最終的に決めたのが、オーダーメイドのスーツでお世話になったファッションデザイナー池本さんが見てくださったラッキーカラーの黄色をベースにした、ジャケット、インナー、パンツという組み合わせでした。素材はポリ乳酸とシルクの混紡です。

しかも、簡単に自宅で手洗い洗濯できて、すぐ乾くというではありませんか。シワ加工がされていますから、シワになることを気にする必要もありません。そして実際に数回着てみての感想なんですが、シワ加工しているということは、最初の寸法は大きめにできているわけです。それを加工して着たときにフィットするようにデザインされているので、伸縮するように肩や袖ぐりがとても楽なんです。コンセプトの一つに“フリー”という言葉がありますが、まさに気持ちが解き放たれる、束縛されていない自由な着心地です。さりとてウエストがゴムなどという無粋なことはありませんのでご安心を。そして、透明感がありながらも布が二重になっていて下着が透けることもありません。

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写真がヘタでごめんなさい。もっと透明感のある淡いパープルなんです。

◆ エコロジー、ヘルシー、そしてナチュラル

ようやく落ち着いてお話をうかがうことに。元々はお母様がなさっていた洋裁学校の先生をしていらっしゃいましたが、ファッションやアパレルを通じて環境に配慮した仕事がしたいと思うようになり、1994年に学校の卒業作品展示会を地元の清掃工場で行うことに。そして96年にポリ乳酸からできた糸に出会い、アパレルの素材としての開発を始められました。

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岡正子さん。マサ子さんのエコなので、エコマコ

ECOMACO(エコマコ)のコンセプトは、エコロジー、ヘルシーそしてナチュラル。
WEBサイトには次のように想いがつづられています。

<エコロジー>
21世紀のサスティナブル(環境型社会)を目指し、それに即した原料の選定及び製造工程にこだわります。ECOMACOの製品は、二酸化炭素の吸収(温暖化防止)、土中生分解(ゴミの減量)などに通じることを基本に考えます。

<ヘルシー>
大切な身体を包む「衣」だけに、常に「肌」を中心に考えた素材と色にこだわります。シルクを中心とした天然繊維に加え、21世紀の新素材繊維(とうもろこしでんぷん、大豆、ケナフなど)肌にとってヘルシーな素材を開発。色も天然染料(ナチュラルダイ)を基本に、マルチカラーコーディネーションを楽しめます。

<フリー>
心身ともに自由で軽く・・・。まるで自然の中にいるような開放感。ON、OFF両用。枠にとらわれない様々なシーンにアレンジが可能です。

http://oka-masako.com/ecomaco/concept.html

2000年からポリ乳酸を素材としたウエアをアトリエで販売するようになり、03年12に横浜元町店、04年10月に日本橋三越、そして昨年長野にショップをオープンされました。
元町と長野のショップの1階はエコロジーバッグの「GENTEN」で、2階が「ECOMACO」です。GENTENは「クイーポ」というバッグメーカーのオリジナルブランドで、同社の岡田社長が長野県出身ということから出会いがあり、「ECOMACO」のバッグも作られるようになりました。こちらも、ほんと優しいきれいな色が揃っています。環境配慮としては、皮のなめしに植物系のタンニンを使っているそうです。
http://www.kuipo.co.jp/ecomaco/index.html

今後は、色々な企業から出る植物系の廃棄物を活用したテキスタイルの提案や、LOHASをコンセプトに洋服だけでなくライフスタイルに関わる提案をしてきたいと抱負を語ってくださいました。

◆ ショップ所在地
http://oka-masako.com/ecomaco/shoplist.html


Writing: owadajunko

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