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2008年03月11日

長野発。ファッションデザイナー岡正子さんの「Re×Coプロジェクト」

先日、大手町にあるパソナ本社ビルB2の「パソナO2」という場所で、ECOMACO(エコマコ)のデザイナー岡正子さんのトーク&ファッションショーが開かれました。「パソナO2」は、室内で野菜を育てている場所です。

→パソナO2 http://www.pasonagroup.co.jp/pasona_o2/about/index.html
→ECOMACO http://www.ecomaco.com/

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室内で田植えを待つ米の苗


岡正子さんと知り合ったのは昨年4月のこと。長野県に講演でうかがったのですが、その1週間前にメールをいただいたことがきっかけでした。WEBサイトを拝見して、トウモロコシからできている服、しかも美しい! ぜひ岡さんにお会いしてお話をうかがいたい、と思ったのです。

それで講演を聞きにきていただき、終了後岡さんのお店とアトリアにうかがわせていただきました。すっかり意気投合し、以来、6月には岡さんの案内で長野県飯縄高原にある「サンクゼール」の久世さん、そして小布施堂の市村さんを訪ねたのです。これが『ロハスビジネス』取材の始まりでした。

岡さんは昨年から「Re×Coプロジェクト」を構想され、今回のファッションショーでは、そのプロジェクトから生まれた美しい服の数々を披露してくれました。
→ http://www.oka-masako.com/reco/

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地元長野「サンクゼール」ワイナリーの葡萄の搾りかすで染色


◆トウモロコシ由来の繊維と出会って

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ECOMACOの原点は94年に遡ります。岡さんが清掃工場見学でゴミが燃えているところを見たことがその始まりでした。その中には服もあって、自分が作っているものもこうしてゴミになって燃やされてしまうんだと、ショックをうけたそうです。
そこで、清掃工場で卒業作品展を行うことを提案。生徒には当初すごく反対されたのですが、話し合いの末実施することに。地元で大きな話題となりました。

96年に現在のECOMACOブランドの中心的素材、トウモロコシ由来の繊維「ポリ乳酸」の記事を繊研新聞で見て、「あっ、これだ!」と。その繊維を取り寄せ、洋服用の糸にできないか、生地にできないか、植物で染色できないかと、全国各地の職人さんを訪ねあるき、開発にとりくみました。トウモロコシというのは石油に頼らない原料であり、植物から作るので循環型でサステナブル。使用後は生分解するので土にも還る。
(詳しくは『ロハスビジネス』P97をご覧ください)

その後、美しいファッションにできあがった服は、98年に長野オリンピックでお披露目。2003年にはNYで、2006年には「愛地球博」でもファッションショーが開かれました。
その岡さんが今年立ち上げたのが「Re-coプロジェクト」です。

食品メーカーなどで不要となった原料や、最初の用途を終えたものを染色や服の素材に使おうというもので、ワインを作った葡萄の搾りかすや、結婚式で花嫁が着る白無垢などが、染料や小物、服の素材として再び命をふきこまれ、蘇っていました。

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Writing: owadajunko

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