2008年08月14日
2008八丈日記 地熱・風力発電所、四角豆・・・
2008年8月9日(土)
今年も八丈シーズンです。MKタクシーで家から羽田空港第二ターミナルへ。
空港はお盆前の休日ということで、かなり混雑しています。10:40分の2便で行きます。
今年は気圧が安定しているようで、「ただいま天候調査中です」とか、「気流の関係で引き返すこともあります」といったアナウンスはありません。
無事八丈に到着し、船山レンタカーの迎えの車でレンタカーのピックアップに。何しろガソリンが島はゆうに200円超えですから、コンパクトカー(軽自動車)を借りることにしました。
今年は雑誌の原稿や論文の締め切りがいくつかあって、まずはそれを仕上げなければなりません。パソコンと本、資料だけは忘れないようにと何度もチェックして荷造りをしました(笑)
人口は8050人。去年に比べて 人減りました。1985年には10000人以上でしたので、20年で2割減です。
初日のディナー。朝漁師さんがとってきたムロアジ刺身
なめろう、島らっきょ、島たくわん、庭のアロエの刺身!
料理人志望の娘の作です
◆ 8月13日(水)晴れ
ということで、今日まで原稿書きにかかってしまいました。ようやくめどが立ったので、今日から「八丈日記2008」を書きま~す!
これから夕ご飯ですが、食前酒は島焼酎のパッションフルーツ割です。パッションフルーツも島の特産品ですが、娘が知り合いの家から沢山いただいてきました。空港の売店で販売しているA級品ですと、6個で1000円位します。
そのパッションフルーツの硬い皮をカットすると、中から黒い種とその周りにあまずっぱい果肉が少々と果汁が入っています。それをグラスに移し、焼酎で割って、氷を入れると地カクテル「八丈の風」(と今、命名しました)ができあがります。
今晩のメインディッシュもムロアジの「なめろう」です。
漁師さんからいただいたムロアジをたたきにして、みょうが、ショウガ、みそなどを細かく切って混ぜます。島唐辛子を混ぜると、ピリッとした味わいに仕上がります。日が経ったら、つみれにしても良し、ハンバーグのように焼いても良しだそうで。
その他は、ネリ(八丈島特産、丸オクラ)を生で。それから島豆腐の冷奴、白ゴーヤの甘酢漬け。
◆ 8月14日(火)晴れ
朝日を見に、末吉の灯台近くに。朝日のエネルギーを深呼吸して身体にとりこみます。
そういえば、今年は地元の食品スーパー「八丈ストアー」でも地産池消コーナーができて、専用POPついていました。ネリ、パッションフルーツ、島うり、スイカなどなどが並んでいますが、変わったものを見つけました。「四角豆」という名がついているものです。
ゆでて、斜め切りにして食べてみましたが、くせのない野菜で。
「四角豆」はマメ科のツル性植物で、沖縄では"ウリズン"と呼ぶそうです。害虫が付きにくく無農薬で育ちやすく、完熟した豆、花、イモ(細いさつま芋状)も食用になるそうです。
確かに八丈も亜熱帯のような気候ですから、栽培に向くのでしょう。
しかし、今年は雨が少なく、もう一か月近く降っていないとか。毎年、8月ともなれば台風が2、3個は通過し、スコールのような雨が降るのが普通なんですが。それで、真水はあるんだろうか・・と思って聞いてみると、三原山に水源があるそうで。
◆ 地熱・風力発電所もある ◆
滞在している家のある“中の郷”には東京電力の地熱発電所があります。この地熱発電所は離島では全国初で、平成11年に運用を始めたもの。3300kwの出力で、同じ敷地内には翌年風力発電施設も完成。こちらは550kw。
また、その地熱を利用した熱帯植物や農産物の温室・販売施設も近くにあります。数年前から「エコアグリマート」という名前になり、地元農家の農産物直売所です。品ぞろえや陳列方法に大いに工夫の余地あり、なんですが、面白いものがあるので毎年覗いています。
今年見つけた逸品は、アイスクリーム(250円)で、シマウリ、マンゴー、アシタバ、ドラゴンフルーツ、ミルクなどの種類がありますが、お勧めベスト3はシマウリ、マンゴー、アシタバです。
※TEPCO八丈島地熱・風力発電所
http://www.tepco.co.jp/hachijojima-gp/hachijo/index-j.html
◆ 清流沿いを歩く散歩道も今年できて ◆
そして、今年NEWな見どころは「沢の小径」です。そのエコアグリマートの敷地内から、道が始まります。ゆっくり歩いて1時間もあれば十分の散歩道です。うっそうと茂る照葉樹林の林の中の道を、うぐいすやホトトギス、ツクツクボウシ(つくつく法師)の声を聞きながら歩いていくと、三原川のせせらぎが現れました。残念ながら雨が降っていないので、水量はごくわずかで、三原滝も見ることができません。三原滝は雨の降った翌日に出現する滝なのです。
でも、滝が無くても、水量が少なくても、森の中には涼風が流れ込み、ここが南の島?という清涼なひと時を過ごすことができます。
家に戻って今日の八丈日記を書いているところです。あちこち地方にでかけて農山村を巡り、地域活性化について地元の方々と意見交換・情報交換している最近ですが、15年通っている八丈島にはこんなに素晴らしい地域資源があるということを、今更ながら実感。しかも、家の敷地内には30坪ほどの遊休耕作地もあります(笑)。自給用の野菜なら十分作れる広さです。50歳までには拠点をこちらに移し、東京と八丈島で憧れの“二地域居住”を始めるべく準備をしようと心に誓った次第です。まずはまだ経験のない冬の八丈・年末年始滞在を試みましょうか。
Writing: owadajunko