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2009年07月06日

26,000人を超える参加者。第1回グリーンEXPO開催(7月4・5日)

7月4・5日とパシフィコ横浜で第1回「グリーンEXPO」が開催されました。幸い梅雨の晴れ間に恵まれ、二日間で26,538人の方にご来場いただきました。隣のホールで併催されたフリーマーケットへの来場者は10,087人、合計で36,625人の来場者数となりました。

大学生から、20・30代の方、小さなお子連れのご家族、中高年女性グループなどなど、幅広い年齢層でした。やはりグリーンとは、年齢にかかわらず、価値観、ライフスタイルだからなんですね。

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このイベントは昨年まで東京で開かれた「オーガニックフェスタ」に、日本各地の食材、ファッション、コスメ、リビング、そしてカーボンオフセットゾーンなど、暮らし全般で実践するグリーンライフを表現する場となりました。近未来のグリーンライフがそこには出現していました。それは美味しくて、楽しいものでした。

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朝のヨガから始まる。心も身体も美しく

ご来場の皆さまは買物も楽しんでいらっしゃった方が多かったようですが、私も講演いただいた『奇跡のリンゴ』の木村さんのリンゴから作られたお酢とか、鹿児島のえこふぁーむで中村さんが育てている豚ちゃんの生ハムなど入手しました♪ 原料が創られるプロセスなど背景を知っているものの購入を通じて、作り手や活動を応援していきたいと。それに、すごく美味しいんです。

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無農薬の野菜も買える。大地を守る会

「グリーンEXPO」は各ゾーンのプロデューサーや、ボランティアスタッフ、趣旨に賛同し、グリーンライフのプレゼンテーションの場に参加してくださった200近くの出展者の皆さまのご協力により実現しました。実行委員長の井手敏和さん(ジーコンシャス社長、カーボンオフセット協会会長)は「これまでに無い展示会を実施できたと思います。これからも一年に一回のイベントに留めることなく、ネットやメディアとも連動しながら、来場者と出展者双方にとって関わって楽しく有益なコミュニティを創り、エコ&オーガニックの大きな流れを作って行きたい」と語っています。

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実行委員、プロデューサーの皆さん。乾杯の発声は事務局長の秋元さん

会場内はアロマオイルを配合したコスメや製品が多く、会場全体にアロマテラピーの香りが満ち、会場内を歩くだけでリラックス&リフレッシュするようでした。

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ビューティーゾーンにはグリーンブランドの代名詞「AVEDA」も

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ナチュラルコスメゾーン

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アニエスベーは北極探査船タラ号の取組みを紹介


日本の森林から生まれたアロマオイル

印象に残った商品をご紹介しましょう。
パタゴニアやAVEDAなど、支持を得ているグリーンブランドの出展も印象的でしたが、日本の知恵や自然資源を活かした商品も多く見られました。そんな中、飛騨高山の家具の「オークヴィレッジ」では、7月4日発売の「yuica」(結馨 ゆいか)という日本の森生まれのアロマラインをご紹介くださいました。私たち日本人の暮らしにも根付いたアロマテラピーですが、そのオイルのほとんどが海外からの輸入です。国産の花や樹木から抽出されたエッセンシャルオイルの登場が待たれていました。

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精油の原材料の採集地は同社が事業を行っている飛騨高山で、森林組合が管轄している森林です。平成21年度農商工等連携対策支援事業「飛騨高山産の未利用枝葉等を有効活用して抽出したアロマオイル等の製造・販売事業」として、開発が進められてきました。

結馨(ゆいか)という名前に込めた思いは、「「結」とは、古来この国では、人と人のつながりや暮らし役立つ、地域の相互扶助の意味として使われてきました。また、私たちが目ざしている森林資源の有効活用「木の循環」を物語る言葉でもあります。さらに、「馨」という字には「声」という文字が含まれていますが、日本では香りを「きく」伝統文化が存在したことに由来しています。香りで世界を結び、心を癒す、人間性の回復を実現する願いも込めた名称です。」とのことです。

アロマオイルは10種類。ヒノキ(木部)、ヒノキ(葉部)、スギ(葉部)、モミ(葉部)、アスナロ(木部)、ヒメコマツ(木部)、ミズメザクラ(枝部)、ニオイコブシ(枝葉部)、クロモジ(枝葉部)、サンショウ(果皮部)というように、同じヒノキでも幹と枝葉では香りが異なるそうで、驚きです。

なかでも私が気に入った香りは「クロモジ」から抽出された精油です。クロモジは、 はクスノキ科の落葉低木で、枝を楊枝の材料として、和菓子などに添えて出されますね。抽出油は香料としてかつては化粧品などに盛んに使われ、輸出もされたそうですから、半世紀を経て再びアロマの世界に蘇ったわけですね。ローズウッドの香りにも似ているそうですよ♪

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「クロモジ」から採れたアロマオイル

分野は違いますが、コウノトリを再び上空に取り戻した兵庫県豊岡市や、トキの佐渡なども蘇った事例です。再び蘇らせることのできる、生物多様性が日本の随所に休眠しているように思えてなりません。

※yuica(ゆいか)
http://www.sei-plus.com/


◆ ローカーボンゾーンも

私が関心を寄せている「カーボンオフセット」ですが、カーボンオフセット協会など業界団体をはじめ、カーボンオフセットをしっかり導入している企業のコーナーもありました。私が『環境ビジネス』で連載している「消費者に響くカーボンオフセット」で紹介したスーパーホテルやローソンも出展されていました。

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数店舗で宿泊に伴うCO2をオフセットする「エコ泊」を実施中

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ローソン。実際の店頭ではこうしたコミュニケーションは無い

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「STOP!地球温暖CAN」

ローソンの場合、全店で展開している「CO2オフセット運動」で昨年4月~今年4月末現在まで累計で8,197トンもオフセットをしています。ポイント交換・ロッピーでの申し込みも1,053トンにのぼっています。実際の店頭でも「グリーンEXPO」会場内ブースのような表示やコミュニケーションが行われたら、カーボンオフセットの認知向上が進むし、もっと多くの方が参加するだろうな、と思いました。7月21日にローソン限定発売になるサントリービール「金麦 STOP!地球温暖CAN」は缶ビール1本に1kgのオフセットが付いているそうで。わかりやすですね!ビール一日一本飲めば1kgCO2を減らしたことになるという。

ちなみに「グリーンEXPO」の開催では79トンのCO2が排出されると試算されていて、プロバイダー11社によりオフセットされました。カーボンニュートラルなイベントとなったわけです。 (2009年7月7日)

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11社のオフセット証書が一堂に

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会場内にはロハスデザイン大賞受賞のウォーター・リフィル・ステーションも

Writing: owadajunko

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