2009年08月26日
環境大国ドイツ発、グリーン・ヘアケアブランド「エッセンシティ」9月発売に
◆ トップクラスのヘアサロンでもグリーンがトレンドに
グリーン元年の今年、ファッションやヘア業界にもいよいよグリーンの波が押し寄せている。その代表例がドイツのヘアサロン用ヘアケアブランド「シュワルツコフ」が9月18日に日本で発売する「エッセンシティ」というブランドだ。
※エッセンシティ http://www.essensity.jp/index2.html
8月25日、同社が東京で開催した製品発表会に参加した。同社のブランド・アンバサダーであるトム・クロボス氏のプレゼンテーションは、ヨーロッパのファッション界やヘアサロンのグリーン事情に始まり、2人のモデルによるヘアデザインのデモンストレーションが行われた。クロボス氏は、ヨーロッパを代表するヘアデザイナーの一人であり、昨年秋にヴェダ・ヨーロッパからヘンケル社へと移ったという。
クロボス氏は多くのファッションショーでもヘアメイクを担当しているが、ファッション界のヘアスタイルにもグリーンが求められるようになったと言う。現在、トップファッションデザイナーが求めるヘアスタイルは、健康で輝く髪、ナチュラルな雰囲気、シンプルで作り込まれていないものだそうだ。
トム・クロボス氏。あざやかなヘアデザイン
例えばバレンティノのショーで、モデルの髪型をシニオンで作ったが、もっとナチュラルにして欲しいと言われ、動きのあるスタイルに変更したというエピソードも。
ヨーロッパではトップクラスのヘアサロンでもグリーンは流行している。髪型はもとより、サロンの電気や水の使用量の効率化、商品にオーガニック原料を使ったヘアケア商品を採用するなど、取組みが進んでいる。ライトグリーンな顧客は製品性能には同等以上のレベルを求め、ライフスタイルは癒しやラグジュアリーも大切にし、環境に優しいと訴える商品・サービスを信じたいと思っている人たちだ。
◆ 「エッセンシティ」の健康、環境、社会性ポイント
日本で9月18日に発売になるエッセンシティはすでにヨーロッパ、カナダ、オーストラリアなどで発売になっているカラー、ケア、スタイリング36アイテムの総合ヘアケアブランドである。昨年秋に発売になったパリでは多くロレアルの顧客がエッセンシティにブランドスイッチしたという。支持を得た理由は“環境・あなた、そして髪に優しい商品”だからだという。85~100%は自然由来成分を利用し、生分解性も高い。
同商品ラインのコンセプトは健康、環境、社会貢献に配慮したものであるという。
・健康:合成香料、パラベン、シリコーン不使用/
オーガニック原料を使用
・環境:高い生分解性/植物原料を使用
・社会貢献:熱帯雨林再生プロジェクトで年間70haに植林/
カーボンオフセットも
シリコーンやポリエチレングリコールを使用しない点は、ヘアケアの代表的なナチュラルブランドのアヴェダやラカスタも実現しておらず、よりグリーン・レベルが高いといえるだろう。ヘアカラー剤も低アンモニア処方で一般的なものに比べてニオイが少なく、髪にやさしい。
2010年には1000件ほどのサロンへの導入を目指している。また、ヘアサロンでシャンプーなどの小売りを行うが、一本に付き1kgのカーボンオフセットが付いているという。日本女性の反響が楽しみだ。
◆ 世界で最も倫理的な会社「ヘンケル」
なお、このエッセンシティを製造している会社はヘンケル社という。ヘンケルは130年以上の歴史を持つ、ホームケア、パーソナルケア、接着剤などの会社だ。CSR活動にもしっかり取り組んでおり、「フォーブス」誌(2009年)で“世界で最も倫理的な企業”に、「フォーチュン」誌(2009年度)で“世界で最も称賛されるドイツ企業1位”に選ばれるほどだ。
※ヘンケル http://www.henkel.co.jp/
Writing: owadajunko