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2010年02月14日

【レポート】 吹雪の西会津で、スノーセラピー

◆ 地吹雪の中、12時間かけて西会津へ

2月6日・7日に豪雪の西会津に行ってきました。
何しろ6日は現地の方達が「こんな雪、20年ぶりだわ」と言うほどスゴク、地吹雪で高速道路を通行止めに。国道でも車の前は真っ白で、“ホワイトアウト”と言うんだそうですが、前が見えないほど。ときどき、道路の脇に止まったり、田んぼに半分落ちている車も十数台以上あったほどです。

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道は左右も真っ白

予定では新宿7:30の高速バスで、4時間で集合場所の会津若松に着くはずでしたが、高速道路も吹雪で通行止めになり、那須で国道に降りて、結局会津若松まで8時間も。ようやく16時過ぎに到着。他の東京や町外からの参加者の方達と合流し、マイクロバスに乗り換えて・・・ えー、またバス!?

そうなんです。さらに、そこから交流場所の西会津町奥川地区の古民家までは普段だったら1時間弱で着くのですが、今日ばかりは2時間半。
ついに18:30に到着。自宅を出て12時間かかって着いたのです。
でも、“雪ろうそく”の明かりが優しく迎えてくれました。雪ろうそくは、吹雪きでも炎が消えないようにと、元次さんがアイディアを苦労して形にしてくださったもの。

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ろうそくの明かりが幻想的

古民家は前回11月にも泊まった築300年かと言われている家ですが、今回はすっかり雪に埋もれていました。しかし、お座敷の囲炉裏には炭が赤々と、テーブルには自家製のドブロクや冬ならではの食材が並んでいました。昼ご飯もバスの中で済ませた私としては、早く飲んで食べたいところ。

季節のしつらえとして「だんご刺し」の大きな枝が飾られていました。本来は小正月(1月14日)の行事ですが、今回は特別にそれを再現してくださいました。ヤマボウシの木に、米粉で作った団子を刺し、五穀豊穣や家族を願う行事です。団子は丸や繭型が基本ですが、札束とか、ベコとか、キノコとか、思い思いの形のものが付いていました。まずは、このだんごづくりを参加者全員で行います。

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だんごの他に飾り物も

そして、いよいよ大交流会です。
知りませんでした。冬の食材には、熊、イノシシ、そして山鳥・・・とジビエがあったんですね。
焼き熊(焼き豚の熊版)、イノシシ汁、タラの芽や干し柿の天ぷら、棒鱈の酒粕煮、岩魚の塩焼き。この岩魚、囲炉裏で3時間かけてじっくり焼いた物。いつもながら、滋味深い。ドブロクや地酒が進むこと。

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季節のご馳走の数々

『雪が降りました』という詩集から、「かさ地蔵」が作者の元次さんにより朗読。私たちを迎える詩も詠んでくださしました。

お布団には湯たんぽが。なんとうれしいこと。
外は深々と雪が降り、部屋にも冷気が入ってきますが、足元がぬくぬくで、ぐっすり休めました。


◆ 肥やし袋ボブスレー!?

翌日は、大いに雪と遊ぼうということで、スノーシューを履いて、まずは新雪たっぷりの裏山へ。何をするかって、雪すべりです。道具は空“肥やし袋”の中に、藁を4束入れて、それを使って滑るというもの。
どこでも遊び場、いろんな遊び方ができて、大の大人が大はしゃぎ!!

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肥やし袋に藁を入れて

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雪すべり~ K点超えは下の田んぼまで

1時間遊んでからスノーウオーキング。少し陽も差してきて、靜かな静かな雪深い山村を歩く。

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そして、最後の楽しみは山鳥で出汁をとった、温かい蕎麦。山鳥の臭みは、なべに熱い炭を入れて、ジュワ~ジュワ~と。焼き炭の力で、臭みが取れました。そこに蕎麦名人がうった、10割蕎麦を入れて。
これまた実に美味しい。


吹雪。雪ろうそく、だんごさし、熊、山鳥、雪すべり・・・、詩の朗読、火鉢に湯たんぽ。そのほか沢山の工夫の数々。いずれも西会津ローカルフレンズの皆さんが何回も会議をし、準備をしてくださったおもてなし。本当に心も身体も、じんわりじんわり温まった1泊2日の「スノーセラピー」でした。

西会津ローカルフレンズの皆様、ほんとうにありがとうございました。
各地の農山村はお年寄りばかり、という中で、西会津には50代、60代の若手!が元気に活動を盛り上げて、若い人もお年寄りも巻き込まれて。
今後も、美味しい「んめぇ~宅配便」や、楽しい交流が楽しみです。

Writing: owadajunko

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