2010年03月31日
立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科「コミュニティ・ソリューション演習」
今期より、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科にて講座を持ちます。タイトルはコミュニティ・デザイン論「コミュニティ・ソリューション演習」です。以下にそのシラバスをご紹介します。
◆コミュニティ・ソリューションとは、現代社会が直面している課題を、問題に関わる様々な関係者が連携し解決する手法です。
そのプロセスは、当事者コミュニティを形成し、課題について学習し、解決方法をめぐって当事者が主体的に参画して議論を深め、役割を分担しながら、それぞれの能力を活かし、自発的貢献と、創意工夫により、問題の解決をめざすというものです。
現代の社会的課題は、政府、企業(マーケット)のみならず、市民によるコミュニティ、ボランタリーな活動により解決する領域や機会が増大しています。この、コミュニティ・ソリューションを進めていく具体的な方途を、方法論と実践の両面から探究します。
社会課題(テーマ)として、温暖化防止につながる“グリーンなライフスタイルを広める”こと、ならびに過疎・高齢化が進み、耕作放棄地が増大している“農山村の活性化”を主に扱います。
事例研究、フィールドワークを元に討議を重ねると共に、受講者各自によるCSプランを立案することによって、新たな「市民知」の実践的創造につなげていただきたいと考えています。
ゲスト講師には一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス(LBA)会員企業・団体の代表者を中心に数回招聘します。
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イントロダクション:受講者相互の問題意識・関心を知る
1.コミュニティ・ソリューション(CS)概論
2. CSのデザインと実践 【テーマ1:グリーンなライフスタイル】
(1) 消費者のグリーン意識の現状と課題
(2) 事例研究:グリーンなライフスタイルを広めるイベントや、地域NPOとの連携による省エネ行動の普及、オーガニックコットン栽培と繊維製品の国産化など、衣・食・住・エネルギーのグリーン化を進める事例を取り上げる。
事例研究1.グリーンなライフスタイルを広める「アースデー」の10年
ゲスト講師 : シキタ純さん (NPOビーグッドカフェ 代表理事)
事例研究2.オーガニックコットン栽培と繊維製品の国産化/児童労働
ゲスト講師 : 渡邊智恵子さん (アバンティ 代表取締役)
事例研究3.家庭のCO2削減/地域NPOとの連携による省エネ行動の普及
ゲスト講師 : 大庭みゆきさん (環境エネルギー総合研究所 所長)
3.フィールドワーク入門
(1)フィールドワークの手法について学ぶ
(2) 各自フィールドワーク(事例研究)報告
4.CSのデザインと実践 【テーマ2:農山村の活性化】
(1) 農山村の現状と課題
(2)事例研究:農商工連携や都市農山村交流を通じた限界集落の活性化など事例を取り上げる。
(3)CSプランニングおよび発表
事例研究1.農商工連携による地域活性化
ゲスト講師 : 大塚洋一郎さん (NPO農商工連携サポートセンタ-)
事例研究2.限界集落の再生/関東ツーリズム大学の活動
ゲスト講師 : 曽根原久司さん(NPOえがおつなげて 代表理事)
5.キャパシティ・ビルディングへ向けて ―ケーススタディ、プランニングを踏まえた総括討議
Writing: owadajunko