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2010年11月26日

兵庫県豊岡市・津居山港から生のカニが届いた

「シティライフ」という大阪の北摂や神戸エリアで毎月60万部配布されているタブロイド版のフリーペーパーがある。同社は「ロハスフェスタ」というイベントを開催している出版社でもあり、今年も10月に開催されたフェスタには2日で4万人を超える人出があった。万博記念公園の芝生広場で開かれる、とても気持ちの良いライフスタイルイベントで人気だ。

その「シティライフ」で10月から「しあわせな地域づくり」と題して連載を始めた。周辺地域で、取り組まれている有機農業や生物多様性を育む地域づくりを紹介していきたいと考えている。10~12月号で兵庫県豊岡市のコウノトリをテーマに連載した。3回目は12月初旬に掲載されるが、豊岡市にある城崎温泉、カニとコウノトリを絡めて原稿を書いた。

今年も11月6日にカニ漁が解禁になり、「津居山(ついやま)ガニ」のシーズンが到来した。3月20日までが時期だ。関西ではこの季節、松葉(ズワイ)ガニを食べに城崎温泉に行く人が多いそうだ。ちなみにオスのズワイガニを松葉ガニとこの地域では呼ぶそうだ。

原稿を入稿し、そんなカニに思いを馳せていたら、なんと今日現地から生のカニが宅配冷蔵便で届いた。「大好き豊岡応援隊」のメンバーに送られたものだが、思いは通じるものらしい(笑)

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水揚げされたカニで埋め尽くされた競り場

国内で水揚げされるズワイガニの約1/3が、兵庫県の但馬地域で水揚げされ、その漁獲量は日本一だ。 資源の枯渇を防ぐため、毎年11月初旬~3月下旬という漁期が厳守されている。また、漁場には魚礁を沈めて永久的に網を引けないようにした広大な保護区を設けている。

但馬(たじま)漁協の津居山直販店長の島崎さんに早速お電話し、お聞きしてみた。
「昔からここにはコウノトリもいるし、自然が豊かだから美味しいカニが獲れるんですよ。16隻の船で獲っています。京都、兵庫沖のカニは、築地など市場でも人気ですよ」

津居山港は、流域面積1,300K㎡、流路総延長約700kmの円山川の河口にあり、その流域に注ぐ多数の大小支流からの恵みが海の生きものを育んでいる。また、津居山沖は潮流のぶつかる漁場でもあり、その深海で津居山ガニは育つ。

また、カニの足には青いタグがついている。厳格な品質管理の一環で、漁港名と漁船名が記載されている。確かにうちに送られてきたカニにも「津居山港 第五天祐丸」というタグが付いていた。


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安心の証。カニの足についているタグ

年に数回しかカニは食べないが、さっそく茹でてみた。その味は品が良く、ジューシー。それに、なんといってもカニミソ美味しい。


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家庭菜園でとれた壬生菜(みぶな)と。カニミソとあえてみようか

それにしても関西の人が羨ましい。城崎温泉はしっとりと落ち着いた温泉街で、この季節、カニと外湯巡りで一年の疲れを癒したいところだ。なんといっても、城崎温泉はコウノトリが傷を癒したことから発見されたと言い伝えられている。温泉の近くには「ハチゴウロウの戸島湿地」もあり、コウノトリの姿を見ることもできるかもしれない。会えれば来年も良い年になることは間違いない。

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城崎温泉ではこのようなカニ料理がいただける


※ 津居山港漁業協同組合(フィッシャーマンズ・ビレッジ)
http://www.jftajima.com/tsuiyama_shop/

Writing: owadajunko

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