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2011年05月27日

映画『幸せの経済学』 地域(ローカル)経済について考える 6/2ショートトークします!

5月21日にドキュメンタリー映画『幸せの経済学』が封切られました。「国際生物多様性デ―」の22日には、なんと全国113か所で一斉に自主上映会が行われ、各会場とも大盛況でした。

初めてこの映画のタイトルを聞いたとき、”経済学”?、何だか難しそうと思いました。しかし”幸せ”という言葉には惹かれている最近です。自分の本の副題にも”幸せな社会”とつけたくらいですから。

そして、今年2月に開いた『アグリ・コミュニティビジネス』の出版記念懇親会にはヘレナさんもご招待し、ショートスピーチをいただいた。
私はヘレナさんにこう言った。「まさにあなたのおっしゃるローカリゼーションを追求し、豊かで幸せな地域づくりをしている人や地域を取材してまとめたのがこの本なのよ」と本を手渡しました。

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※ 『幸せの経済学』

これまで私たちはあまりにも地域について、特に農山村の地域コミュニティに無関心で暮らしてきたのではないでしょうか。また、経済というものは成長するもので、それはもっぱら企業やビジネスとかかわるものでは、私たち市民にどうこうできるものではないと思ってきたのではないでしょうか?
私自身も、”ローカル”や”コミュニティ”に関心を持つようになったのはこの3年ほどです。

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ラダックのまち

この映画は『懐かしい未来』という本を書かれたへレナ・ノーバーク=ホッジさんが原作を書かれ、監督を務めています。映画の舞台はインド北部の端にある標高3500mを超える「ラダック」という人口5万人ほどの農村地域です。農業を中心に自給自足の互助経済を自然に寄り添う、心豊かな暮らしがありました。ところが、1974年に外国人の立ち入りが解放され、先進国の消費文化やグローバル企業の安い商品が流れ込み、地域は急激に変化していったのです。ラダックがこの40年間でグローバリゼーションの波によってどのように変貌し地域コミュニティが崩壊していったか。そして今、どのようにそれを回復しようとしているのか。ローカリゼーションこそが、これからの持続可能で心と心のつながりのある社会を再生する鍵だと主張します。

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ヘレナ・ノーバーク=ホッジさん

私はこの映画を見てラダックに行ってみたいと思いました。と同時に、この3年間、歩いてきた日本各地の農山村を思い出しました。そこには、地域固有の農林漁業や自然、文化、互助のしくみが残っています。人々は農林漁業やそれを活かした仕事を生業(なりわい)とし、自然に根ざした暮らしをしています。
近年、都市部に住む若い世代でも、こうした暮らしかたを志向するする人が増えています。都会の会社員の様な仕事中心のライフスタイルではなく、また、単なる田舎暮らしでもない、生業(仕事)、暮らし、地域での務め(互助活動)のバランスを取る生き方です。人と人、人と自然、先人とのつながりがそこにはあります。そして都市生活や会社員生活で身に付けたビジネススキルを活かし、農山漁村の地域資源を活かして、地域に仕事や経済が流れ込むしくみをつくり出し、持続可能で新しい豊かさと幸せを創造する暮らし方です。

『幸せの経済学』、東京では渋谷のアップリンクで6月10日まで、また、自主上映会を開催することも可能です。ぜひお友達やお仲間と『幸せの経済学』ご覧になり、自分が住む地域のことや、豊かさ、幸せについて語り合ってみませんか。そして、農産漁村との交流を始めてみませんか。

※ 6/2 18:30~ 渋谷アップリンクにてトークショー&上映会があります。

Writing: owadajunko

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ドキュメンタリー映画「幸せの経済学」