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2007年11月07日

ロハスな観光・旅 「信州エコ”泊”覧会」

先月は“沖縄ロハス”について、第1回ロハスフェスティバルのレポートをお届けしましたが、今月は同じく長寿県長野での取り組みをご紹介しましょう。

長野県は男性の寿命(平均余命)が全国一位で78.9才、女性は三位で85.3才です。女性は徐々にその順位を上げてきていますので、長寿が進行中とも言えるでしょう。そして、ご存知のように長野はアルプスの山々や温泉など豊かな自然に恵まれた県です。

ところが、これまで年間で1,000万人を超える宿泊観光客がありましたが、スキー客の減少などにより、年々減少し、昨年はついに1,000万人を割り、946万人となってしまいました。(出典:じゃらん宿泊旅行調査2007)とはいえ、東京都、北海道に次いで第三位の延べ宿泊旅行者数を誇る観光大県です。

そこで、観光をロハスの視点、すなわち“健康と環境(自然)”の観点から再度見直し、新たな客層を呼びこもうということになったのです。
長野県観光部では、まず昨年7月に、県内の各市町村の観光担当者を集め、ロハスをテーマとした研修会を開きました。(講師を務めさせていただきました)

そして、各地域の“ロハス資源”(森林セラピー、温泉、地場の有機野菜を使った料理など健康増進につながることや、そこでしか見られない、触れられない自然や景色、暮らしの知恵など)を発掘するとともに、宿ごとにもてなしの工夫や環境対応に取り組んでもらおうと、「信州エコ“泊”覧会」というWEBサイトを作ったのです。

県の観光部によれば、ロハスという言葉の認知度を考慮し、“エコ”という言葉を使っているそうですが、コンセプトはロハスです。

“エコ心”をもったおもてなしを実践する宿を、信州エコ心の宿として登録し、自然や文化を守り育み次世代へとつなぐ、持続可能な観光をともに目指す取り組みです。宿それぞれに、地元の食材と使うとか、近隣の里山を案内するなど、自然や環境にやさしくお客様の五感を喜ばせるおもてなしが工夫されています。一方、お宿の環境配慮も進めようということで、電気・水道の使い方など省エネルギー、省資源への取り組みも始まっています。

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参加したお宿には登録証が発行

今春オープンしたこのサイトには現在107の宿が登録をし、観光客を呼び込もうとキャンペーンが展開されています。まだ、始まったばかりの取り組みですが、宿の自主的な取り組みを促すと共に、県観光部では今後は各エリアでのロハスなモデルコースを紹介するなど、ロハス層の集客につなげる取り組みを行っていく考えだそうで、観光にロハスの考え方を活用する新しい取り組みと言えるのではないでしょうか。

◆信州エコ“泊”覧会のWEBサイト
 http://www.eco-cocolo.net/index.php


信州を代表するロハスな宿といえば「星のや軽井沢」 

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Writing: owadajunko

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