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2008年09月15日

つくば(茨城県)「みずほの村市場」で稲刈り

はやいもので、今日は「みずほの村市場」の稲刈りです。5月18日に田植えをし、6月15日に草取り、そして9月14日が稲刈りです。この間約4ヶ月。もちろん、田植えの前には稲の苗を育てたり、稲刈り後も乾燥・脱穀・精米などがありますから、8ヶ月位かかるのですが。

田植えレポート 

今日も良いお天気に恵まれ、(天気予報では午後から雨のはずでしたが晴天)、約50人の親子が参加しました。「夢常陸」の穂もすっかり黄金色になりました。

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今回、改めて“田植えから稲作までのお米作り体験”に参加したことは、ベーシックではありますが、お米ができるまでに、どれだけの手間と時間がかかるのか、知ることができました。田植えの時の田んぼの水や土の感触やひばりの鳴き声。草取りの時の水中生物やカエルの鳴き声。そして稲刈りの時の、稲のちくちくした感触や、上空を舞う塩からトンボなど、稲わらのにおいなど、五感を通じた感覚が印象に残っています。


◆ わらでひもをない、鎌で稲刈り

日本では昭和初期まで鎌を用いて手作業で稲刈りが行われてきました。稲刈りに使用する鎌は、刃先が鋸状になっていて、20本位に株分かれしたイネの茎を、比較的サクサク刈ることができます。刈り取った稲はわらのひも(つくばでは「まっつぁら」と呼ぶそうです)でしばって、稲架にかけて天日干しします。稲架掛け(はさかけ)と言ったり、“おだがけ”と言ったりするようです。稲刈り時の米の水分量を計ると23.8%ほどでしたが、これが15%位になるまで、十分乾燥し、脱穀を行います。

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まずは藁でひもをなう。なんとかマスターしました。

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こうやって束ねるんですよ。と高橋さん

朝10時に説明が始まり、実際に稲刈を始めたのは10:30、お昼ご飯を一時間はさんで、14時位まで稲刈りをしましたが、夫婦一組、あるいは親子一組で、40束を作るのが精一杯で。昔の農家の人は一日で一人400束位は稲架にかけたそうですから、すごいものです。

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束にするのは手強いです

ちなみに一つの穂には100粒の米がつき、一株で約20本ですから2000粒になります。
茶碗一杯のお米は3000粒なので、1.5株という計算になります。


◆ コンバインの登場で一安心

鎌に代わるものとして登場したのがバインダーで、これは稲を刈って縛るところまでを行うものです。

そして、1940年代にコンバインが登場し、徐々に普及したそうです。コンバインは稲刈りから脱穀までの作業を一台で一貫して行います。脱穀された籾は直ちに専用の穀物乾燥機にかけられます。

ただし、現在でも山間地や棚田など大型の農業機械が使えない田んぼでは、バインダーや鎌で刈り取り、稲架にかけて乾燥、ハーベスターで脱穀するという工程です。

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はさがけで天日干し

残っている稲刈りは誰がするの?と不安になりましたが、今回の稲刈りでも最後にコンバインが登場し、どんどん刈り取りをしてくれました。

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コンバインが頼もしく見えます

「みずほの村市場」には、一般的には近隣の方が車で来訪するのですが、つくばエクスプレスの「万博公園前」駅から歩いて行くことも可能です。徒歩25分。今回は、秋の景色を楽しみながら、CO2排出量も最小限にとどめて往復歩いてみました。携帯で「ナビウオーク」でルートを検索しながら歩いていたのですが、エコ表示がでていますね。出発地から目的地までルート別に金額、時間、乗り換えの楽さ、そしてエコ(CO2排出量)の4項目が表示されます。タクシーで行くと、片道1300円くらいかかりますので、2600円節約にもなりました。(その分、村市場で米パンだの野菜だのを買ってしまったのですが・・)

お昼ご飯は、新米のおにぎりに、たっぷりの漬け物、野菜と豚肉のバーベキュー、そしてナシと、今回もすっかり農家の皆様にごちそうになりました。(2008年9月14日)

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栗も収穫期ですね

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葛の花は良い香りです


Writing: owadajunko

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