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2009年11月03日

耕作放棄地の『開墾マニュアルブック』編集プロジェクトいよいよスタート!(増富開墾ツアー報告2009年10/31~11/1開催)

「いつのまにか下火になってしまっていた自分の世界を広げようとする開拓心、“開墾魂”に、はげしく火がついた思いです。」(20代男性、プランナー)

「細胞が悦び再生できる時間を過ごせました。
温泉のように、湯上り効果が「開墾」にはあるようです。なんか一日経った今でもホコホコしています。」(40代男性、企画会社経営)

「【大地力】がアップしたという言葉がしっくりくると思いました。
普段、大地に触れることが全くない僕が、陽に浴びて、土を嗅いで、風に揺られて、そんな1泊2日を過ごして、人が、本来持っていたんだろう「大地と向き合う力」を充電することができたと思いました。」(20代男性、会社員)

「開墾の面白いこと!!!
目の前にある根っこを、皆と協力しながら黙々と作業し、抜けた時の達成感。
あんな風に力を思いっきりこめて、何かと格闘することも普段の生活ではないっすものね~。
土と触れることや、思いっきり力をこめたり、身体中がヘロヘロになって脱力したりもすることで、どんどん素の“シンプルな野生”に戻っていく感じでした」(40代女性、フリーライター)

これらは開墾ツアーに参加したクリエイター、ライター、編集者、会社員らの感想だ。

紅葉降る増富で、耕作放棄地の開墾ツアーは始まった

10月31日朝、紅葉見学ツアーや婚活ツアーのバスなどで、スバルビル前は大型バスの出発ラッシュだ。

そこに今回の開墾ツアーの参加者が続々集まってきた。春から同地で大豆を育てているメンバー、今回初めて増富に行くクリエーターやジャーナリストの皆さん、そして京都からは「マイファーム」社長の西辻さん、大阪からはウクレレを背負って「シティライフ」編集部の李さん、福島県西会津町からは酪農家の三瓶純一さん、雪の詩人 片岡元次さんなど、多彩な面々だ。

※都市近郊の耕作放棄地を再生する「マイファーム」については
→ http://soratsuchi.com/owada/2009/10/post-7.html

※西会津で開かれたフォーラム(今年6月)&三瓶さん、片岡さんについては
→ http://www.owadajunko.com/archives/2009/06/post_107.html

行き先の山梨県北杜市須玉町増富は、NPOえがおつなげての活動拠点だ。6年前から同地の耕作放棄地を開墾し、3.3haの田畑が蘇った。

幸い中央高速はたいした渋滞もなく、現地には12時前に到着した。蕎麦屋で山菜そばを食べ、いよいよ開墾だ。

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カラマツが紅葉するとは知らなかった・・・

今回初めて開墾を体験するメンバーも多く、聞いてはきたが、どんなものだかわからない。服装は山名氏が描いたカイコンスタイルガイドを頼りに、長靴、キャップ、ズボンなどを整えた。まずはファッションの撮影から。

【カイコンスタイルガイド】
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開墾ファッションの重要アイテム、長靴~

今日の開墾現場は15年以上耕作されていない元田んぼで、難易度はAランクだ。ススキだけでなく、蔓性の木が何本も生えている。上部の枝を切り落とし、切り株を皆でスコップで抜根するのだ。根は長く地中に張っている。隣の株とつながっていたりもする。地表に出ている部分は小さくても、地中深く張っていたりもする。中には5人で30分がかりで抜いたものもある。

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かつては田んぼだった

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抜根は、大地との綱引き

そんな中で皆の尊敬を集めたのが西会津の三瓶さんだ。長年培ってきた農作業関連のスキルはプロそのもので、そのあざやかなロープワークに、ただただ脱帽。スゴイ。いつしか、三瓶師匠と呼ばれるようになっていた。師匠はまた、ホメ上手でもあった。木がうまく切れると「○○さん、いい塩梅(あんべー)だぁ」とホメてくれる。そういえば、「最近、人にホメられたり、ホメたりすること、無かったように思うんですよね」と参加者。

それに、普段の仕事で、人と力を合わせて何かを成し遂げる、良い汗をかく、ということも何だか無いような気がする。不思議なことに、普段使わない筋肉を使ったおかげか、私は3週間悩まされていた腰痛から解放されたのだ。

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ある種の筋トレ。ダイエットにも良いかも・・・

3時間はあっという間に過ぎた。そして、一行はバスでラジウム温泉「増富の湯」に向かって汗を流した。

◆ 夜は伝説のキャンプファイヤー

晩は、交流会。地元山梨産のワイン、「七賢」の冷酒、野菜の天ぷらや自家製コンニャクなどをいただきながら、開墾の感想を一人一言。
そして、西会津の片岡さんは詩集『雪が降りました』から「雪地蔵」を朗読。
大阪の李さんはウクレレで3曲。

その後、月で明るい外に出て、たき火をすることに。
開墾現場で切り落とした木を軽トラに積んで宿に運んでおいたのだ。キャンプファイヤーなんて久しぶりだ。火を囲んで、曽根原さんが「開墾ソング」を歌い、踊る。むじゃきにはしゃぐ、いい年をした大人達~

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開墾ダンスでますます野性がめざめる!

2日目は、ワークショップで編集会議

翌日はまずは大豆の収穫、そして、NPOえがおつなげてが再生した農地を見学する。
ここが原野だったとは信じがたいが、ビフォアーの状態、草ぼうぼうの耕作放棄地がどんな様子がわかるように、一部残してある。都会の個人や企業がかかわって、村の人たちの協力を得ながら、限界集落の耕作放棄地が次々と蘇っているのだ。感動する。

前日の開墾と歌や踊り、そして早朝の田畑ウオーキングですっかり開けた右脳、潜在能力をフル活用して、最後のプログラム「開墾マニュアル編集ワークショップ」が行われた。

この『開墾マニュアルブック』来年3月の出版を予定している。
出版記念イベントは、やはり開墾ツアーだろう!!

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開墾で開魂、開根、開婚・・・!?

※本ツアーは、NPO農商工連携サポートセンター主催、NPOえがおつなげての協力で実施されました。

Writing: owadajunko

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